【映画評】ホワイトアウト (2000)
日本最大の巨大ダムがテロリストに占拠された。それに立ち向かう織田裕二!
日本最大の巨大ダムをテロリストが占拠。ダムの職員とダムの下流にある20万世帯を人質にとり、政府に50億円を要求する。たまたま人質にならなかったダム職員・富樫(織田裕二)はテロリスト集団にたったひとりで戦いを挑むが…。
ベストセラー小説の映画化。日本映画もやっとここまで来たかと思わせる力作。が、しかし、日本版『ダイハード』と謳われた本作であるが、結果的には本家『ダイハード』がいかにすごい傑作だったかを再確認するハメになった。
この『ホワイトアウト』が日本映画史上に名を残す労作であることは疑うべくもないが、どうしても『ダイハード』と比べざるを得ず、そのこと自体が致命的に欠点であり、かつ本家の足元にも及ばない。
決めつけて申し訳ないが、この内容では『ダイハード』や『クリフハンガー』のパクリと言われても仕方あるまい。
緻密な脚本と褒める向きもあるが、パクリ作品とすればこの程度はできて当然。本家を越えるようなオリジナリティーはまったく感じない。
演出もテレビ出身の監督のせいか、必要以上のアップが多過ぎ、せっかくのアクションシーンを台無しにしている。
静と動を使い分けようとした音楽も、結果的には中途半端で失敗している。
おいしい映像は予告編でほとんどすべて流してしまっていて、劇場で観たことの喜びが無いに等しい。
断っておくが、この作品単体で考えれば良質なエンターテイメント作品であることは認める。
主演の織田裕二を筆頭に、とてつもなく過酷な撮影だったろうことも想像にかたくない。
日本映画らしからぬこの大作を、これだけのものに仕上げたのは、今後の日本映画界にとって、たいへん心強い金字塔だといえる。
アメリカ版『ゴジラ』があんな駄作になってしまったのに比べれば雲泥の差で、本家を越えようと頑張ってる。
褒めてあげたい…。が、やはり、チープなパクリにしか見えないのは、今後の日本映画への課題か。
作品データ - Film Data
- 【キャスト】織田裕二/松嶋菜々子/佐藤浩市/石黒賢/吹越満/橋本さとし/工藤俊作/古尾谷雅人/平田満/中村嘉葎雄
- 【監督】若松節朗
- 【原作】真保裕一『ホワイトアウト』
- 【音楽】ケンイシイ/住友紀人
- 【製作】坂上直行/宮内正喜/岸田卓郎/高井英幸
- 【企画】塩原徹/河村雄太郎/島谷能成/永田芳男
- 【プロデューサー】小滝祥平/遠谷信幸/石原隆/臼井裕詞
- 【アソシエイトプロデューサー】野口照彦/千野毅彦/佐倉寛二郎/前島良行
- 【脚本】真保裕一/長谷川康夫/飯田健三郎
- 【撮影】山本英夫
- 【照明】本橋義一
- 【録音】小野寺修
- 【美術】小川富美夫
- 【編集】深沢佳文
- 【特殊技術】神谷誠
- 【ビジュアルエフェクト】松本肇
- 【製作担当】籔下隆
- 【監督補】森谷晁育
- 【日本公開】2000年
- 【製作年】2000年
- 【製作国】日本
- 【上映時間】129分


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