【映画評】海猿 ウミザル (2004)
潜水士を目指す若者たちの友情と恋を描いた青春映画。
潜水士になるべく全国の海上保安庁から集まった若者たち。
地元では血気盛んな彼らのことを「海猿」と呼んでいた。
日本版『愛と青春の旅立ち』といった趣で、王道をいく青春映画の快作。
テンポがよく、美しい水中撮影も観ていて気持ちいい。
伊藤英明扮する仙崎大輔が仲間たちとともに潜水士へと成長していく過程と、彼と加藤あい扮するヒロイン・伊沢環菜との恋愛とが同時進行で描かれるのだが、このバランスが絶妙。環菜の成長にも触れており、かなり欲張った内容ながら破綻していない。
全体的に奇をてらわない、地に足のついた青春映画に仕上がっていて安心して観ていられた。
逆を言えば、クライマックスの“予想通り”の展開に代表されるように、全体を通しての無難な展開に物足りなさも感じるが、丁寧な作りがこういう作品はこれでいいんだと納得させる。言うなればこの手の青春映画の様式美だ。
とりたてて不満もないウエルメイドな良作、だったのだが、エンドクレジット以降がいただけない。
エンドクレジット中に挿入されたカチンコ入りの撮影現場の映像にはちょっとがっかり。心地よい作品世界から“撮影現場”に引きずり出されたようで、余韻に浸る気持ちを削がれた。せっかくの地に足についた作品が、最後の最後で浮き足立ったか。
これだけでも興醒めだったのに、エンドクレジットのあとに挿入されたシーンは作品的な意図が不明で蛇足以外の何ものでもない。遊び心も度を越すと見苦しい。
作品データ - Film Data
- 【キャスト】伊藤英明/加藤あい/海東健/香里奈/伊藤淳史/杏子/國村隼/藤竜也
- 【監督】羽住英一郎
- 【製作】亀山千広/阿部秀司/武政克彦/島谷能成
- 【企画】関一由/堀部徹
- 【プロデューサー】臼井裕詞/安藤親広
- 【原作】佐藤秀峰
- 【原案/取材】小森陽一
- 【脚本】福田靖
- 【音楽】佐藤直紀
- 【ラインプロデューサー】竹内勝一
- 【撮影】佐光朗
- 【照明】水野研一
- 【録音】田中靖志
- 【美術】相馬直樹
- 【装飾】龍田憲治
- 【水中撮影】佐野哲郎
- 【VFXスーパーバイザー】石井教雄
- 【ダイビングコーディネーター】金城正則
- 【スクリプター】甲斐哲子
- 【助監督】近藤一彦
- 【主題歌】JOURNEY「Open Arms」
- 【撮影協力】海上保安庁
- 【協賛】SUCCESS
- 【制作プロダクション】ROBOT
- 【製作】フジテレビジョン/ROBOT/ポニーキャニオン/東宝
- 【配給】東宝
- 【日本公開】2004年
- 【製作年】2004年
- 【製作国】日本
- 【上映時間】119分44秒
- 【公式サイト】http://www.umizaru.jp/

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