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2004年11 月 1日 (月曜日)

【コラム】『樹の海』回顧

 10月23日から開催されていた東京国際映画祭が31日閉幕したそうだ。
 お、受賞作品・受賞者発表によると、筆者も携わった『樹の海』(瀧本智行監督)が「日本映画・ある視点」部門の作品賞に、出演の津田寛治さんが部門の特別賞に選ばれとる。ちょっぴり嬉しい。

 撮影は半年ほど前だったが、大変だったよなぁ。

 撮影も大変だったが、オムニバス形式で、しかも回想シーンが多く、樹海以外のロケ地はバラバラ。つながりがほとんど無い場所をクランクアップのぎりぎりまで延々とロケハンしていた印象がある。
 特に思い出深いのは、東京タワーの実景ポイント。程よい距離感で東京タワーをちゃんと撮れるところ。周辺ビルの屋上ってことになるんだが、昨今の東京では、危険だからとの理由で、屋上に上がらせてくれること自体、なかなか許可が下りない。許可してもらえても、なかなか構図的にいい場所が見つからない。撮影の当日まで探していて、最後は「今日撮らせてください」とお願いして回ってた。その結果は映画の中で使われたとおり、筆者もあまり体験したことのない絶景ポイントでの撮影に成功。

 撮影ではやっぱり樹海が大変だった。林の中なんで、周辺より早く日が暮れて、光量不足で撮影不能になってしまう。時間との競争って感じだったな。ナイトシーンはそんなに分量がなかったので、日が暮れるたびに連日のように東京と富士の青木ヶ原樹海とを往復していた。

 さらにね、映画の中では池内博之さんが樹海の中で携帯電話で長々と話しているんだけど、実際には車道沿いでも電波の届かないところも多く、スタッフ間の連絡がままならないなんてこともしょっちゅうだった。

 津田寛治さんと塩見三省さんが出会うシーンの新橋駅前での撮影も大変だった。実際には小雨が降っていた中での強行撮影。当然のように通行されている一般の方々は傘を差していたので、これが画面に写らないようにしなくちゃいけなかった。小さなわき道ならいざ知らず、東京の主要駅の駅前でのこれは…。スタッフ総出で大騒ぎしながら撮った想い出のシーン。

 井川遥さんのエピソードでは、千葉県内の某駅の中に、美術さんがダミーの売店を建てての撮影。これの出来がすばらしく、スタッフ、キャストも皆感心していた。

 ダミーといえば、首吊り自殺をする田中役の田村泰二郎さんのダミー人形。これがまたよくできていて、「ダミー君」と呼ばれて可愛がられていた。

 打ち上げも盛り上がった。最後は映画の中で使われている『遠い世界に』と『翼をください』を皆で大合唱

 ほかにもいっぱい思い出はあるんだけれど、きりがないのでこのぐらい。
 あれ、ところで、一般公開はいつなんだろう???

コメント (4)

最近少しずつ記事アップされているのでうれしく想います。ボクも何か仕掛けないといけないな、そんな事を想っています

最近仕事が忙しく、腰を据えての更新はできないので、ネタ探しが大変です(苦笑)。
ブログに限ったことではないですが、最近は更新の頻度より、テーマの絞込みのほうが大切だと考えるようになったので、題材が見つからなければ更新しないのもアリかと。
そうは言っても、せめて一週間に一度ぐらいはアクションを起こしておかないと“死んでるブログ”と見られそうで、強迫観念に駆られますよね(笑)。

東京国際映画祭、私がエキストラ行った映画も30日に公開されてて皆より一足先にみたかったのにすでに大阪戻ってました^^;来年まで待つしかないかな・・・試写会という手もあるけど。
作品賞よかったですね^^撮影とか苦労すれば苦労するほどきっと思い出に残るんでしょうね。
私も思い出に残る仕事をいっぱいしたいです。

苦労した方が記憶に残るのは間違いないですね。苦労が報われたときの余韻が残る場合と、いやーな記憶ばかり残る場合とがありますが(苦笑)。
もちろん『樹の海』は前者です。(^_^)

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» 『樹の海-JUKAI- 』試写レポート (高野 雲のJAZZ的日常)
良い映画だった。 とても丁寧に作られた作品だった。 この映画製作に携わったすべてのスタッフ、関係者に「ご苦労さま」と言いたい。 あ、「ご苦労さま」じゃ、すごく... [続きを読む]

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