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2005年6 月15日 (水曜日)

【製作日誌】映画C:プレロケハン

 日曜日から助監督のチーフさんと美術さんと一緒にメインロケ地となる某地域まで泊まり込みでプレロケハン
 当初は一泊の予定だったが、初日の状況で二泊に延長した。


 その初日、初っぱなからやってしまいました。
 実は前日の夜、某監督の「結婚を祝う会」なるパーティーがありまして、筆者かみぃはそれに参加していたのです。
 と言えば御想像つくでしょうが、初日の朝から寝坊して、遅刻してしまいました。
 幸いお二人とも笑って許してくれましたが、手痛い失態。

 とりあえずそれはそれとして、かみぃの運転する車で出発。
 数時間の後、待ち合わせていたその地域のFC(フィルム・コミッション)のK氏と合流。
 いよいよプレロケハンの始まりです。

 まずは宿泊地からはちょっと離れたロケ地に訪れる。ここでさっそく焦ることに。
 かみぃはロケ地担当なので、当然メインロケ地の県別地図を用意しておいたのだが、この“ちょっと離れたロケ地”は県境を越えることが発覚。用意した地図が役に立たない。下調べ不足という単純ミス(汗)

 まあ、何度も足を運ぶことになるので、次回までには用意しておこうと気を取り直して、ロケハンを続ける。
 町並みの雰囲気は素晴らしい。
 しかし、肝心の屋内はまだ見せてもらえなかったので消化不良。

 その後、何箇所かFCに案内してもらい、ほぼ一日のスケジュールがこなされたあと、最初の幸運
 時間が余ったので目星が立っていなかったロケ物件を皆で探そうということに。
 すると、少し探しただけでまさにイメージ通りの物件に遭遇。ロケ交渉もすんなりと進展。
 この日のかみぃの失態をよそに、実に幸先がいい。

 夜はこの日途中で合流したFCの方々も皆さん揃っての、お店のロケ交渉も兼ねたお食事会。
 今日始めて会った美術さんも、FCの皆さんも、大変人柄がいい。楽しい現場になりそうだ。
 あと、この晩のうちに、延泊も決定。


 二日目の月曜日からは基本的にFC抜きでのロケハン。
 実は今回の作品は、企画的にシリーズもののような感じで、新規に加わったかみぃを除いて、他のスタッフにとっては以前にも来たとことがある思い出深いロケ地。それゆえ、現状ではロケ地担当のかみぃよりほかのスタッフの方がロケ地に詳しかったりする。
 よって、この度のプレロケハンは、かみぃの方がチーフさんや美術さんにロケ地を案内してもらっていた。
 こんな境遇の中、この日もロケハンは順調に進んだ。
 夜のお食事では、映画界についてなどちょっと熱く語ってみたりしながら、親睦を深めた。


 三日目の火曜日は、前半、美術さんは別行動で、ロケで使う装飾品の手配に動いた。
 チーフとかみぃは引き続いてのロケハン。

 FCから紹介されていたロケ地がまるっきる使い物にならないところで、振り出しに戻ってしまった物件もあったが、まあ、すべてが順風満帆なら苦労もないわけで、まだあまり焦ってはいない。
 だがその後、今回のプレロケハンで初めてかみぃが主導した、とある河原へのロケハンでこれまでに体験したことのないアクシデントに遭遇。

 かみぃが河原でロケハン写真を撮っていると、チーフが猫のような鳴き声がするという。耳を澄ますと、確かにかみぃの耳にも聞こえる。
 泣き声の方向に川の縁まで行くと、そこには流れ着いたと思われる生後一ヶ月ほどの子犬がいた。

 前日に雨も降ったので、それで流されてきたのかもなどとチーフと二人して推測したが、ともかく、まだまともに歩けないこの子犬をこのまま放置したら見殺しになってしまう。
 電話でFCさんに相談すると、地元の市役所が里親を紹介しているという。
 さっそくそちらに電話。
 しかし、子犬の里親紹介はあらかじめ登録してある人の犬でないと無理で、拾われた犬は保健所しか紹介できないという。それじゃやっぱり見殺しになってしまう。
 考えあぐねたチーフとかみぃだったが、仕事もあるので、美術さんと合流するために、とりあえずその子犬も一緒に連れて引き返すことにした。

 その途中で、コンビに立ち寄り、タオルと牛乳を購入。
 まずは子犬の濡れた体を拭いてやる。
 牛乳も飲ませようとするが、飲もうとしない。不慣れゆえにやり方が悪いのか。

 なす術もなく先を急ぐと、運転するかみぃが偶然、動物病院の案内看板を発見。信号待ちの隙にとっさに電話番号をメモ。
 しかし、そこに電話しても、定休日なのか電話は転送され、転送先の携帯電話も出る気配がない。

 その動物病院は諦めて、再び帰路につく。
 と、かみぃの携帯電話に見知らぬ携帯電話から着信。
 出てみると、先の動物病院の獣医さんからだった。先方も運転中で電話に出られなかったが、着信履歴をもとに電話を掛けてきてくれたのだ。

 そこからは話がとんとん拍子に進んだ。
 動物病院で引き取って、里親を募集してみてくれるとのこと。
 獣医さんは出先だったが、子犬を病院の裏に残しておいてくれれば、用事が済みしだい急いで帰るからと。

 さっそくかみぃは、病院の電話番号からその場所を突き止める。
 都合のいいことに、ちょうど進行方向の途中。先を急ぐ。
 通り道にあったスーパーで段ボール箱を頂き、子犬を入れる箱とする。
 しばらくして目的の動物病院に到着。
 子犬の眠る段ボール箱に、よろしくお願いしますとだけ書き置きを残して、病院を後にした。

 顔は合わせなかったが、いい獣医さんに巡りあえて良かった。
 しかし、なんだかこの一件で、一仕事終わったような疲労。
 なにはともあれ、一安心して腹ごしらえ。

 その後は美術さんと合流して、ロケハンも順調に進んだ。
 ネックとなりそうだった難問のロケセットの一つも、最後の最後でめどが立って、今日のロケハンも終了。

 まだすべてが決まったわけではないが、ある程度の成果を得たプレロケハンが終わり、夜には東京に戻ってきたのでした。

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