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2008年8 月27日 (水曜日)

【映画評】ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝 (2008)

中国を舞台にした冒険活劇『ハムナプトラ』シリーズ第三弾。

【満足度:★★★☆】 (鑑賞日:2008/08/26)

 『ハムナプトラ~失われた砂漠の都』、『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』に続く『ハムナプトラ』シリーズ第三弾。
 エヴリン役がレイチェル・ワイズからマリア・ベロにバトンタッチ。
 エジプトから北京オリンピックで話題の中国に舞台を移し、東洋の神秘を感じさせる新たなミイラとしてジェット・リーが皇帝役を好演している。

 巨大なブルーダイヤ“シャングリラの眼”を中国・上海の博物館へ届けるために上海を訪れたリック(ブレンダン・フレイザー)とエヴリン(マリア・ベロ)のオコーネル夫妻が、好青年に成長した息子のアレックス(ルーク・フォード)らとともに、復活した中国の皇帝のミイラ(ジェット・リー)と対決というのが今回の大筋。

 この『未完の映画評』の前身である「映画徒然文集」の二本目、外国映画としては最初の批評が『ハムナプトラ~失われた砂漠の都』だったもので、『ハムナプトラ』シリーズには特別な思い入れがあるんです。
 第二作の『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』が、シリーズものとしてはかなり思い切った舵取りをした展開で、よもや三作目が観られるとは思っていなかったので、この『ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝』は予告編を観たときから公開を心待ちにしていました。

 今回も内容的には典型的な冒険活劇の王道なんでとりたてて目新しさはないです。でも、こういう映画はそれでもかまわないと思う。

 シリーズも三作目となり、随所にセルフパロディがちりばめられていて、シリーズ通してのファンとしてはニンマリすること何度も。
 なお、邦題となっている“ハムナプトラ”とは第一作目の舞台となっていた地名。原題では“THE MUMMY”で、そのものズバリの「ミイラ」の意味。だから舞台はどこへ移ってもミイラが敵役となるのがお約束。

 今回、エヴリン役がマリア・ベロに変わって、最初は違和感があったけれど、身体を張ったアクションを見ているうちに気にならなくなってた。

 『ハムナプトラ~失われた砂漠の都』を思い返せばホラー色の強いアクション・アドベンチャー映画だったのに、今じゃ随分とコメディー寄りになったよなあ。
 今作なんて、どんなに大真面目に派手なアクションをやっても、なんか笑えちゃうんだよね。

 この夏はジャンル的に先輩にあたる『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』もあったけど、個人的には思い入れも含めてこちらに軍配を上げる。
 インディはどうも「あんまり考えてないでしょ?」っていう手抜き感が拭えなかったけど、こちらはちゃんとアイデアを練っている感じが伝わってきて、小ネタにもいちいち唸らされた。

 予告編にも出てたキングギドラもどき。ちょっと期待してたんだけど意外とチョイ役だったなあ。
 キングギドラは“八岐大蛇(やまたのおろち)伝説”がモチーフになってるって何かで見たけど、中国にも同類がいるんだろうか?…って、やっぱパクリですかね?ここだけの話(笑)。キングギドラにしては手があったけど。

 ジェット・リーも、期待通りのカンフー・アクションを見せてくれます。でなきゃジェット・リーをキャスティングしないわな。

 大作だけあってCGもけっこう凄いです。
 空撮や群衆シーンで特に感じたけど、まさに『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』以降のCGって感じで、ほどほど圧巻。それでも『王の帰還』の怒濤の迫力には追いついていないけど。
 『ハムナプトラ』シリーズとしても、旧作の人面砂の方がインパクトはあったかな。

 まあいずれにせよ、冒険活劇として無難にまとめられていて不満はない。
 期待通りの気軽に楽しめる娯楽作として、総じてほどほどの良作。

作品データ - Film Data

  • 【キャスト】ブレンダン・フレイザー/ジェット・リー/マリア・ベロ/ジョン・ハナ/ミシェル・ヨー/ラッセル・ウォン/リアム・カニンガム/ルーク・フォード/イザベラ・リョン/アンソニー・ウォン
  • 【監督】ロブ・コーエン
  • 【脚本】アルフレッド・ガフ/マイルズ・ミラー
  • 【製作】ショーン・ダニエル/ジェームズ・ジャックス/スティーヴン・ソマーズ/ボブ・ダクセイ
  • 【製作総指揮】クリス・ブリガム
  • 【撮影監督】サイモン・ダガン
  • 【プロダクション・デザイン】ナイジェル・フェルプス
  • 【編集】ジョエル・ネグロン/ケリー・マツモト
  • 【衣装デザイン】サーニャ・ミルコヴィッチ・ヘイズ
  • 【音楽】ランディ・エデルマン
  • 【配給】東宝東和
  • 【協力】NTT DOCOMO,INC./ジェネオン エンタテインメント
  • 【原題】THE MUMMY - TOMB OF THE DRAGON EMPEROR
  • 【字幕翻訳】戸田奈津子
  • 【日本公開】2008年
  • 【製作年】2008年
  • 【製作国】アメリカ
  • 【上映時間】112分

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コメント (2)

はじめまして。突然のコメントで失礼します。


ジェット・リーがアクションを封印して自閉症の息子との情愛を演じる映画「海洋天堂」(原題)が今年中国・香港・台湾などで公開されたのをご存じでしょうか。

ジェット・リーは脚本に感動し、ほぼノーギャラでこの映画への出演を決めたそうです。

この映画の音楽担当は、久石譲さんです。医学監修には日本人も関わっているそうです。


しかし、この映画は娯楽作ではないので興行的に不安があるのか、日本での公開はまだ決まっていません。

そこで、この映画の日本公開を目指して『ジェット・リーの「海洋天堂」を日本で観たい!』という活動を以下URLのサイトで行っていて、ネットで賛同メッセージを募っているそうです。
http://oceanheaven.amaterasuan.com/
誠に勝手なお願いなのですが、もしよろしければこの活動に少しでもご協力いただければ幸いです。

(注…私はこの日本公開活動の運営者ではありません)


映画「海洋天堂」のストーリーです

水族館に勤める王心誠(ジェット・リー)は、妻を亡くして以来、自閉症の息子の大福を男手ひとつで育ててきました。
大福は海で泳いだり、水中の生物と触れ合うのが好きでした。
大福が22歳になり、心誠は将来の息子の自立について考えていました。
そんな中、心誠が末期がんに侵されていることがわかり…


香港版予告編動画(英語字幕付き)
http://www.youtube.com/watch?v=F6MGxP2_oi8

◆まっぴさん
コメントありがとうございます。
不勉強で「海洋天堂」はまったく存じ上げませんでした。
予告編を見せていただきましたが、短いながらも美しい映像の中に優しさが滲み出ていてなかなか素敵な映画のようですね。
自分も観てみたいと思ったので、なんらかの協力ができればと思いました。
ちょっと考えますね。

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