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2008年8 月29日 (金曜日)

【映画評】渋谷区円山町 (2006)

おかざき真里の同名コミックを二本のオムニバスで映画化した青春映画。

【満足度:★★★☆】 (鑑賞日:2007/03/17)

 テレビドラマ化もされた『サプリ』などで知られるおかざき真里の同名コミックの映画化。
 まったく独立した二本のオムニバスという構成に冗長さを感じてしまった。

 女子高生・由紀江(榮倉奈々)は友だちと渋谷に訪れた折、興味本位で円山町のラブホテル街に足を踏み入れる。そこで彼女は、クラスの臨時教師であるヤマケン(眞木大輔)が恋人とホテルに入るところを目撃してしまう…。
 クラスでイジメに遭っている糸井(仲里依紗)を見かねた有吉(原裕美子)は、彼女を誘い渋谷の街に繰り出すのだが…。

 不慣れな恋心をテーマにした最初のエピソードは話の展開に無理がなく、主役二人の魅力も相まってかなりのめり込めたのだが、友情にテーマにした後半のエピソードはラブホ街との絡め方が強引な上、その題材の痛々しさもあって、前半とのあまりの落差でちょっとひいてしまった。

 この二本、タイトル通りの渋谷円山町を舞台にした青春映画という共通点しか無く、雰囲気もまったく違うせいで前後半が完全に分離してしまった。
 個々のエピソード自体は方向性は違えどそれぞれに後味もよく、好感の持てる内容ではあるので、このままの内容でかまわないから同時進行的に構成した方が観やすかったんじゃないだろうか。
 そうすれば冗長さも紛れただろうし、後半だけが落ち込むこともなかったように思う。

 まあでも、若いキャスト陣ののびのびとした演技には気持ちを優しくさせられる魅力があって、作品全編に満ちた青春の瑞々しさにいい気持ちにさせられたんだが。

 あと、仕事柄感心させられたのは、なにげに渋谷のど真ん中でこれだけの大々的なロケを敢行しているのはすごいことだとと思う。
 誰でも知ってるあのスクランブル交差点で人の往来のまっただ中、あんな問答シーンを撮影するなんて正気の沙汰じゃない。スタッフの苦労が忍ばれる。

 まとまりの悪さは感じるが青春映画の佳作。好み的には好きな映画。

作品データ - Film Data

  • 【キャスト】榮倉奈々/眞木大輔/仲里依紗/原裕美子/三輪ひとみ/ふかわりょう/細田よしひこ/中村優一/佐藤貴広/吉高由里子/小松愛/吉原聖后/三宅尚子/JUNYA/中村靖日/猫田直
  • 【監督】永田琴
  • 【脚本】長谷川明
  • 【原作】おかざき真里
  • 【撮影】福本淳
  • 【照明】木村匡博
  • 【美術】佐々木記貴/鈴木阿弥
  • 【録音】渡辺真司
  • 【音楽】戸田色音
  • 【編集】永田琴
  • 【助監督】原桂之介
  • 【製作】デックスエンタテインメント/広美/インデックス・ホールディングス/インデックス・ヴィジュアルアンドゲームズ/集英社/ダブ/ディープサイド
  • 【配給】デックスエンタテインメント
  • 【配給協力】クロックワークス
  • 【宣伝】広美
  • 【日本公開】2007年
  • 【製作年】2006年
  • 【製作国】日本
  • 【上映時間】110分

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» 渋谷区円山町 (スピカの世界~2nd stage~)
最初、”渋谷区円山町”が舞台なんだなということは分かるんですが、どんなジャンルの映画なのかは想像できませんでした。 出演者も知っているのは榮倉さんだけ。 どんな映画か楽しみでした。 渋谷区円山町~私にとって円山町というと札幌なんですが~といえば知る人ぞ知るラブ..... [続きを読む]

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