【映画評】20世紀少年 (2008)
浦沢直樹のベストセラーコミックを豪華キャストで実写映画化三部作の第1章。
原作は未見。ゆえにこの映画の鑑賞も躊躇したんだけど、まあお祭り映画だから、参加することに意義があるかなと。
『Yawara!』『Monster』『PLUTO』などでも知られる浦沢直樹の同名大ヒットコミックが原作。
壮大で荒唐無稽な世界観を堤幸彦監督が豪華なオールスターキャストで実写化。
全三部作プロジェクトの日本テレビ開局55年記念作品、第1章。
噂に違わず風呂敷の広げ方は巧い。
牢獄内のオープニングから中盤で大人のオッチョ(豊川悦司)が登場するまでは堤幸彦監督らしいテンポのよい演出が冴え渡り、複雑な内容を器用に消化していく。
と、そこまでは謎が謎を呼ぶ展開に興味を持って観られたのだが、終盤は息切れしたか話を端折りすぎで、演出的にも平凡に。
あと、伏線の張り方が巧いのでサスペンスとしては興味を惹くのだが、キャラクターにはあんまり人間味が感じられない。
“原作原理主義”を徹底しただけあって、マンガチックなお話がマンガチックに描写される様は面白いといえば面白いのだが、原作未見の筆者であっても原作のコマ割の影が見え隠れして、実写化しているにもかかわらず演技者の体温が感じられないのだ。別の言葉で言うなら芝居をしているというより、原作通りのポーズをとっているだけって感がつきまとう。
ケンヂ(唐沢寿明)がいかに涙を流そうとも、そういうコマなんだろうっていうのが想像させられるだけで、そこには感情の高ぶりが伴わない。
まだ三部作の序盤だし、結論を急ぐ必要もなかろう。一応今後に期待。
作品データ - Film Data
- 【キャスト】唐沢寿明/豊川悦司/常盤貴子/香川照之/石塚英彦/宇梶剛士/宮迫博之/生瀬勝久/小日向文世/佐々木蔵之助/石橋蓮司/中村嘉葎雄/黒木瞳
- 【監督】堤幸彦
- 【原作】浦沢直樹
- 【企画】長崎尚志(スタジオピー)
- 【脚本】福田靖/長崎尚志/浦沢直樹/渡辺雄介
- 【撮影】唐沢悟
- 【美術】相馬直樹
- 【照明】木村明生
- 【録音】鴇田満男
- 【編集】伊藤伸行
- 【VFXスーパーバイザー】野崎宏二
- 【音楽】白井良明
- 【監督補】木村ひさし
- 【制作プロダクション】シネバザール・オフィスクレッシェンド
- 【配給】東宝
- 【日本公開】2008年
- 【製作年】2008年
- 【製作国】日本
- 【上映時間】142分
- 【公式サイト】http://www.20thboys.com/
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