« 【映画評】ザ・バンク 堕ちた巨像 | メイン | 【映画評】レッドクリフ Part II-未来への最終決戦- »

2009年4 月 9日 (木曜日)

【映画評】マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (2008)

やんちゃ犬と共に歩む夫婦の成長を描いた心温まる感動作。

【満足度:★★★☆】 (鑑賞日:2009/04/03)

 サブタイトルや予告編のイメージから、バカ犬・マーリーに振り回されるドタバタ・コメディを予想していたんだが、実際はちょっと違っていた。
 しかし、犬好きの人なら大いに共感できるであろうエピソードがいっぱい詰まっていて、そういう意味では期待を裏切らない。

 ミシガン州の記録的な春の雪の日に結婚式を挙げたジャーナリストのジョン(オーウェン・ウィルソン)とジェニー(ジェニファー・アニストン)。
 結婚を機に常夏のフロリダに転居した二人は、子育ての予行演習として犬を飼うことにする。
 家族の一員として迎えられたのはラブラドール・レトリーバーの子犬・マーリー。ただこのマーリー、ことあるごとに二人を悩ませる途方もないやんちゃ犬だった…。

 ということで、もちろんマーリーを軸に話は展開するのだが、マーリーはどちらかというと脇役、内容的には新婚夫婦の大人の成長ドラマと言った方がいい。
 少なくとも子供が楽しめるようなファミリー映画とは違うと思うので、幼い子供と家族連れで観ようと思っている人は注意。

 この映画の中で描かれるのは、一見幸せそうなカップルがそれぞれに悩みを抱えながらも苦楽を分かち合い、ごく普通の幸せを紡いでいく、まさに人生そのものの機微。
 映画の中のジョンとジェニーは、その生活スタイルから日本の大多数の庶民の感覚よりは少しばかり裕福そうに見えるのだが、新婚生活や仕事の選択、子育てなどにまつわる悩みは万国共通なようで、最初に受けた印象よりずっと身近に感じられた。
 人生いろいろ大変なことや思い通りにいかないこともあるけれど、それでも家族でいるって幸せなことじゃない?そんな優しい気持ちにさせてくれる映画だ。

 ただ、ラストのマーリーに対する選択だけは日本人には共感しづらいかもしれない。これが日本映画だったらまずこういう結末にしないだろう。
 映画的にはこんな辛口な終わり方もありかとは思うんだけど、いざ自分がその立場だったらなかなかこういう選択はできない気がする。
 そこも含めて楽しいことだけじゃない人生の苦みとして共感するなら、この映画はきっとまたとない珠玉の作品となるだろう。
 そんな懐の深さも持ち合わせたハートフル・コメディの良作。

作品データ - Film Data

  • 【キャスト】オーウェン・ウィルソン/ジェニファー・アニストン/エリック・デイン/キャスリーン・ターナー/アラン・アーキン/ネイサン・ギャンブル/ヘイリー・ベネット
  • 【監督】デヴィッド・フランケル
  • 【脚本】スコット・フランク/ドン・ルース
  • 【原作】ジョン・グローガン
  • 【製作】カレン・ローゼンフェルト/ギル・ネッター
  • 【製作総指揮】アーノン・ミルチャン/ジョー・カラッシオロ・Jr.
  • 【撮影監督】フロリアン・バルハウス
  • 【プロダクション・デザイナー】スチュアート・ワーツェル
  • 【編集】マーク・リヴォルシー,A.C.E.
  • 【音楽】セオドア・シャピロ
  • 【音楽スーパーバイザー】ジュリア・ミシェルズ
  • 【衣裳】シンディ・エヴァンス
  • 【キャスティング】マージェリー・シムキン
  • 【配給】20世紀フォックス映画
  • 【原題】Marley & Me
  • 【字幕翻訳】松浦美奈
  • 【日本公開】2009年
  • 【製作年】2008年
  • 【製作国】アメリカ
  • 【上映時間】118分

コメント

コメントの確認

コメントのプレビュー

プレビュー中です。コメントはまだ投稿されていません。

処理中...
Your comment could not be posted. Error type:
コメントを投稿しました。 さらにコメントを投稿する

入力された文字と数字は画像と一致していません。再度入力してください。

最後に、下の画像の中に見える文字と数字を入力してください。これはプログラムを使ってコメントを自動的に投稿するのを防ぐために行われています。

画像を読み取れない場合は 別の画像を表示してください。

処理中...

コメントを投稿

トラックバック

この記事のトラックバックURL: ※承認制です。
http://www.typepad.com/services/trackback/6a0128762d7a9d970c0128762d8d16970c

この記事へのトラックバック一覧 【映画評】マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (2008):

» 『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれ... (虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映...)
あらすじ新聞のコラムニストをしている新婚夫婦のジョンとジェニーは犬を飼うことを決意。ところがマーリーは、手に負えないほどにやんちゃな犬だった・・・。感想ベストセラー・エ... [続きを読む]

» マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (小部屋日記)
MARLEY AND ME(2008/アメリカ)【DVD】 監督:デヴィッド・フランケル 出演:オーウェン・ウィルソン、ジェニファー・アニストン、エリック・デイン、アラン・アーキン、キャスリーン・ターナー キミも、ちゃんと幸せでしたか。 愛犬との生活を通し、結婚生活の悩みや問題を描いたベストセラー・エッセーを映画化。監督は「プラダを着た悪魔」のデヴィッド・フランケル。 ジョンとジェニーの夫婦は、子育ての予行演習のために子犬を飼うことにするが、引き取ったラブラドール犬マーリーは手に負えない暴... [続きを読む]

» マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (映画の話でコーヒーブレイク)
本がベストセラーになり、気になっていたところ映画化、そして公開へ。 主演がジェニファー・アニストンとオーエン・ウイルソン、CMを見てもわんこに振り回される 二人のシーンはかりだったので、「ベートーベン」みたいな動物コメディーかなと判断し DVDの発売を待っていました。            ケラケラ笑える映画かと思ったのに・・・さにあらず。 最後の15分はオイオイ泣いてしまいました。 やっぱり、映画館で見なくて良かった〜!  ***************************   マーリー... [続きを読む]

» 『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』 (cinema!cinema! ミーハー映画・DVDレビュー)
たまってる映画の感想のアップがしばらく続きますー。 今回は、『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』。犬は結構好きなので、楽しんで観られた1本だったかなー。 ******************** おバカで愛おしい一匹の犬と飼い主一家の触れ合いを綴る感動ファミリー... [続きを読む]

» 映画:マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (よしなしごと)
 多くの映画館が日本語吹き替え版。字幕版の映画館を探して行くことにしましたが、レイトショーがやってない。レイトショー料金になれてしまうと正規料金で観るのがバカらしく、前売り券を1,280円で購入してようやく観ることができました。と言うわけで、今回はマーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたことの字幕版です。... [続きを読む]

» マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (だらだら無気力ブログ)
おバカだけど愛おしいラブラドール・レトリバーと飼い主家族の触れ合いを 描いたファミリードラマ。 子育ての予行演習で子犬を飼うことにした新婚夫婦が、おバカな愛犬との 生活を通じてかけがえのない日々を暖かく描く。お互いジャーナリストのジョンとジョニーの新婚夫婦..... [続きを読む]

» 「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」やられた!そういう映画やったんや(>_<)。 (シネマ親父の“日々是妄言”)
[マーリー] ブログ村キーワード   全米No.1ヒットの犬映画、「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」(20世紀FOX)。犬が好きな方は必見!そうでない方も必見!!とても心温まる1本です。  ジャーナリストのジョン(オーウェン・ウィルソン)とジェニー(ジェニファー・アニストン)は、凍えるミシガンで結婚式を挙げた後、暖かなフロリダへ越して新婚生活をスタートさせる。地元の新聞社に就職が決まったジョンは、親友で同僚の“独身貴族”セバスチャン(エリック・デイン)から、『子供は未だ作らない... [続きを読む]

» *マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと* (Cartouche)
{{{   ***STORY***             2008年  アメリカ 新聞のコラムニストをしている新婚夫婦のジョンとジェニーは、子どもを持つ自信をつけるため、犬を飼うことを決意。そして、やって来たのがマーリーだ。ところが彼は、手に負えないほどにやんちゃなだった!ほかの犬や飼い主に飛びかかり、顔中をヨダレまみれにする。雷にパニクる。家具を噛みちぎり、何でもかんでも食べたがる。おかげでジョンは、マーリーのうんちにまみれるハメに…。訓練学校でもサジを投げられ、お払い箱にされる始末。やが..... [続きを読む]

» 映画『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』 (いんどあかめさん日記)
2009年、映画館で観る19作目はこちら。面白そうで、そして泣けそうだなってこと [続きを読む]

このページについて - About This Page

  •  『未完の映画評』は、映像業界の片隅で働く管理人かみぃの個人的な映画サイトです。
     “自戒としての映画レビュー”と銘打ち、自ら映画館まで足を運んで観た映画の批評・感想・レビューをメインに、映画にとどまらない業界全般にまつわる雑談コラムなども掲載しています。
     詳しくはこのサイトについてをご覧ください。

最近のコメント - Comments

2010年度 満足度 - Rating 2010

旬のDVD・BD - Recommend

新発売 - New Release

イチ押し映画 - Recommend Film

最近のつぶやき - Twitter