【映画評】主人公は僕だった (2006)
自分の人生の末路を決めてしまう作家の声が聞こえてくるファンタジー。
毎日変わりばえのしない平凡な日々を送る主人公に、自分の生活をなぞる作家の声が聞こえてくるという一発ネタで最後まで引っ張ったハートフルコメディといった感じ。
もっと破天荒な展開をするのかと思ったら、声が聞こえてくる以外はいたって常識的な展開。
しかしこれが実に心地いい。
平凡な日々を変えていくのは大それた事件じゃなくて、ちょっとした思い切り。
ドラマ構成的にはなんの脈略もなく急展開し始める恋愛模様も、この作品では人生なんてちょっとしたきっかけで変わるものというメッセージに見えるから不思議だ。
いたって平凡にしか見えないラストの落としどころもドラマチックさを求める作家が選んだ人生謳歌の答えだからこそミラクルなんだと言える。
派手さはないけど、疲れた日々の生活を癒してくれる佳作。

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