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2009年9 月15日 (火曜日)

【映画評】サブウェイ123 激突 (2009)

地下鉄ハイジャック犯と地下鉄職員との緊迫の駆け引きが手に汗握るクライム・サスペンス。

【満足度:★★★☆】 (鑑賞日:2009/09/08)

 ハリウッド映画の職人芸が堪能できる、サスペンス・アクションの王道。

 ニューヨークの地下鉄車輌がライダー(ジョン・トラボルタ)らによってハイジャックされる。
 たまたま最初にハイジャック犯と交信した運行司令室勤務の地下鉄職員ウォルター・ガーバー(デンゼル・ワシントン)は、ライダーに気に入られ、交渉役に指名される。
 ハイジャック犯はニューヨーク市に対し、人質となった乗客の命と引き替えに1000万ドルを要求するのだが…。

 知る人ぞ知る往年の傑作『サブウェイ・パニック』(1974年、監督:ジョセフ・サージェント)のリメイクらしいのですが、筆者はこの映画を未見です。
 古い映画のリメイクだと言われると、確かにパソコンのビデオチャットや携帯電話といった小道具が登場しても、後付けの今風という印象はある。
 また昨今の、裏の裏のさらに裏をかくような懲りすぎる展開に慣れてしまった目で観ると内容も真っ向勝負の直球で、もの足りないというか、なんとなく懐かしさを感じるのもそういうことだからだろう。

 古めかしさが漂うとはいっても、映画自体はこれぞ王道という感じで、普通に面白かった。
 展開自体に目新しさは感じないのだが、トニー・スコット監督らしいスタイリッシュな映像のオープニングで、犯行グループが地下鉄を乗っ取るまでを一気に見せ、対する地下鉄職員ガーバーの人となりや職場での微妙な立ち位置もさりげなく紹介。無駄なくそつなく、あっという間に舞台が整う手際の良さはまさに職人技。

 家族思いの地下鉄職員ガーバーを名優デンゼル・ワシントンが好演しているが、鼻持ちならないハイジャック犯ライダーを演じたジョン・トラボルタの鬼気迫る演技も強烈。
 この二人に限らず男臭い俳優陣が火花を散らす演技合戦が小気味よく、比較的地味な内容ながらも観客をラストまで飽きさせない。

 ところどころ偶然に頼った展開に気になる点もあったが、まあこういう娯楽作では許せる範囲。満足感はほどほど満たしてくれる堅実な佳作でした。
 ただ、ガーバーにしてもライダーしても、見終わってもはっきりしない背景が残る。
 自分はこういう曖昧な終わり方も嫌いじゃないので気にしないが、その微妙に釈然としない点をストレスに感じる人には評価が下がってしまうかも。

 もうひとつ注意点として、交渉劇=会話劇と思っていた当初の予想より、結構死人は出ます。この手の映画にしては出血も多めな気がするので、血が苦手という方は覚悟の上でご鑑賞ください。

作品データ - Film Data

  • 【キャスト】デンゼル・ワシントン/ジョン・トラボルタ/ジョン・タトゥーロ/ルイス・ガスマン/マイケル・リスポリ/アーンジャニュー・エリス/ジェームズ・ガンドルフィーニ
  • 【監督】トニー・スコット
  • 【製作総指揮】バリー・ウォルドマン/マイケル・コスティガン/ライアン・カヴァノー
  • 【製作】トッド・ブラック/トニー・スコット/ジェイソン・ブルメンタル/スティーヴ・テッシュ
  • 【原作】ジョン・ゴーディ
  • 【脚本】ブライアン・ヘルゲランド
  • 【撮影監督】トビアス・シュリッスラー,ASC
  • 【美術】クリス・シーガーズ
  • 【編集】クリス・レベンゾン,A.C.E.
  • 【衣裳】レネー・アーリック・カルファス
  • 【音楽】ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
  • 【提供】コロンビア映画&メトロ・ゴールドウィン・メイヤー映画
  • 【製作】スコット・フリー/エスケープ・アーティスツ
  • 【配給】ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
  • 【原題】THE TAKING OF PELHAM 123
  • 【字幕翻訳】寺尾次郎
  • 【日本公開】2009年
  • 【製作年】2009年
  • 【製作国】アメリカ
  • 【上映時間】105分

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