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2010年2 月 8日 (月曜日)

【コラム】『マイマイ新子と千年の魔法』明日の約束~こげんおるみんなで笑おうやぁ

 昨日は新宿歌舞伎町でマイマイ新子のイベント「『マイマイ新子と千年の魔法』公開宣伝会議」が行われたんですよね。
 ええねぇ、うちも参加したかったわぁ。
 ちょうどその頃、近くを通りかかったけど、仕事が残ってたんで泣く泣く通り過ぎたのであった。

 でも、去る2月5日金曜日のラピュタ阿佐ヶ谷で行われた鈴木タツヨシ役・江上晶真くんと片渕須直監督の舞台挨拶には行ったんだもんね。と、完全に機を逸してしまったが(汗)、手短にご報告。

 もともと映画自体は何度も観てるけど舞台挨拶は一度も遭遇したことがなく、いつか行けたらいいなぐらいにしか思っていなかったの。んだけど、ちょうどこの日の仕事が早く終わり、舞台挨拶がある日にしては珍しくチケットもまだいくらかは残っているようだったのでダメ元で駆けつけた。
 阿佐ヶ谷に着いたのは8時半近かったけど、ギリギリの整理番号59番でなんとかチケットゲット。与えられた席は、おそらくあの劇場で一番見辛いであろう端っこの最前列に置かれた補助席。でもまあ、自分はもう脳内補完できるほどたくさん観てるので贅沢は言わない。満席になったことをよしとしよう。

 舞台挨拶に登壇する江上晶真くんが未成年ということで上映前にまずは彼の舞台挨拶。
 小さい頃から役者をやってて芸歴は長いそうなんだが、舞台挨拶は初体験だそうで、なんとも初々しい。いちいち発言のたびに司会の宣伝プロデューサー・山本和宏氏に視線をやるのが、場慣れしてない感じでぎこちない。そこがまた可愛いんだが、でも声はしっかり渋い小学生・タツヨシでした。

 そうそう声と言えば、初めて聞いた司会の山本氏の声が妙にアナウンサーっぽく、ああ、こういう艶のある声だから司会をやらされるのか、あるいは宣伝担当として大成するのかと、声がこもりがちの自分はうらやましく思いました。

 上映中は、近くの席にいた親子連れが、エンドロールの挿入歌“Sing”の「歌唱:杉並児童合唱団」を見てスクリーンを指さしていたのが印象的だった。きっとその娘さん、合唱団として参加していたんだろうなぁ。なんとも微笑ましい光景。
 こんな素晴らしい映画に参加できてるなんて、こちらもうらやましく思いました。あのお嬢さんがこの映画の良さをわかるようになるにはもう少しかかるかもしれないけど。

 そんで上映後、いよいよ片渕監督の舞台挨拶。
 そこで、前回の記事に書いたラピュタ阿佐ヶ谷の再々延長、ラストアンコール上映横浜ニューテアトルでの2月上映が発表されました。
 そういえば、今日、渋谷シネマ・アンジェリカでの3月上映の件も、公式ブログで発表されましたな。3月13日(土)から4月2日(金)の3週間の上映だそうです。

 で、そこになぜか、もう帰ったはずの江上晶真くんが“遊びに来た”。
 お陰でアフレコ裏話が聞けたし、タツヨシの名台詞「明日、こげんおるみんなで笑おうやぁ」も生で聞けたでよ。キャー、かっちょいぃ、とは誰も口にはしませんでしたが、でもかっこよかったよ。

 あー、楽しかった。
 イベント事はこうでなくちゃね。

 最後に、前回のチラシの件の補足。
 片渕監督がこの件に関しmixiでコメントを出されました。
 参照:[mixi] 片さん | チラシの件
 mixiに登録してないと読めないと思うのですが、転載の了解を取ってないので要旨だけご紹介しときます。

 曰く「前岡さんが作られたチラシは仲介者の方に見せてもらってたいへんありがたいと思った。監督ブログで紹介させてもらえないだろうかと申し出たが、その夜、チラシがダウンロードできる場所を見ると、従来のポスターデザインについて前岡さんの痛烈なお言葉が添えられていた。前岡さんのおっしゃる意味を理解できないわけではないが、立場上あの文面では監督ブログで紹介できません、と、仲介者の方に連絡した。その後、なにかの行き違いが生じ、前岡さんが「監督が気に食わないのなら仕方がない」と、全面削除される結果になりたいへん残念に思っている。自分の舌足らずのせいで行き違いを招いたのだとしたら、たいへん申し訳なく思っています。」とのこと。
 原文はもう少し長く、もう少し丁寧な言葉になっています。

 これを読む限り、やっぱり監督はあのチラシを気に入らなかったわけではないようです。
 さらに、自分はてっきりあの文面を削除するよう依頼があったのかと思ったが、そうではないらしい。だとしたら前回の自分の苦言は言い過ぎだったと思います。すみませんでした>監督並びに関係者の方
 あの前岡さんの文面を目にしていれば、監督ブログで紹介する(監督の立場で公認する)ことは難しいであろうことは容易に想像できます。
 個人の立場ではああいう意見(キービジュアルの完全否定)もあっていいと思うけど、それを監督の立場で紹介するのはやっぱり事情が違う。

 自分自身、あのキービジュアルを嫌いではないから、自分の特設ページでも積極的に使用させてもらっている。
 他の方が、「あんなもの使っているからこの映画がヒットしないんだ」とおっしゃるのは、それも一理あるかもとは思うんだけど、作品を愛する一人として、あれを無闇に否定されるのは必ずしもいい気はしない。どこかの一個人が否定するだけなら、そんな風に思う人もいるだろうで流せますが、監督までそんな立場を取られたら「えっ、これまでのあれはなんだったの」と憤ってしまうでしょう。

 自分はあくまで一ファンの立場なので、「ひとりでも多くの方に観て欲しい」ということしか望んでいない。
 その一助として、上映リストをまとめたり、報道スクラップブックをまとめたりはしているけれど、それはこの映画に興味を持ってくれた人にはこういう情報が必要なんじゃないかな、自分がその立場だったら欲しいだろうなってのを提供しているだけで、「公式サイトを作っている人たちは無能だからこれと取っ替えなさい」とまでは思ってないのよ。
 前岡さんのチラシも、こういうものもあればより多くの人の目を惹くことができるんじゃないかなと思ったから、ここで再配布させてもらったけど、それは「公式のチラシは役立たずだから捨てろ」というつもりではさらさら無い。あれはあれで自分を含め気に入っている人はいるんだから。

 「ひとりでも多くの方に観て欲しい」という願いは、すなわち劇場により多くの人が来ること、つまり劇場が稼ぐことであることは、業界人の端くれとして意識しないわけじゃないけれど、どうやったら劇場が稼げるかは僕が考えることじゃない。
 僕は、なんらかの理由でここに来た人にこの映画のことを知って欲しい。そして、たまたまこの映画に興味を持ってくれた人に、どうやったら劇場に足を運ぶまで興味を持続してもらえるかを観客の立場で考えているつもり。限られた上映館しかないなら、そこにたどり着くまでの道案内をしたい。
 そうやって案内してあげた人が、実際に映画を観、気に入ってくれたら嬉しい。その人がさらに別の人に薦めてくれたらもっと嬉しい。それだけのことなんだよね。
 ここは一面、映画『マイマイ新子と千年の魔法』へ対する一方的な愛情ばかりで、ほかにはなーんもなあところですから。

 そのくらいの協力はするから、上映館を増やすとか、上映回数を増やすとか、上映期間を延ばすとか、そういった僕の手の及ばないことは関係者の人で頑張ってくださいね。もしそのために僕のやっていることが役に立つんだったら、どうぞ利用してください、ってことしか言えない。
 自分のやっていることは、しょせん片手間で、趣味の範疇でしかないのだから、ある日突然、「仕事が忙しくなったんで更新は辞めます」って、いつなってもおかしくないもの。今尽力されている関係者の方々に取って代わろうなんて大層なことは考えちゃいない。

 吉祥寺バウスシアターでの上映がダメになったいきさつは、僕もちょっと耳にしたんだけれど、それを今さらどうこう言ってもしょうがない。
 今できるのは、吉祥寺バウスシアターさんがもう一度その気になってくれるよう、これから上映される映画館に少しでも多くの人が足を運んでくれるよう、微力ながらアピールすること。
 またいつか「明日は吉祥寺で遊ぼうね」って言える日が来るように。

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コメント (3)

どうも、5日のラピュタの上映に行っていた者です。

かみぃさんは確実に視界に入っていたはずですが、お顔が思い出せない…。
江上くんが場慣れしてない感じはすごくしましたね。終始、目は伏せた状態であまりお客さんの方には目を向けてませんでしたからw

前岡さんのチラシの件は、ほとんど想像の通りでした。
やはり、チラシ自体よりも、エントリー上の文章の問題でしたか。
けど、この行き違いはホントに残念でしたね。双方の立場がわかるだけに、直接連絡取り合っていれば事態も拗れなかったろうにと思います。

あと、宣伝会議は事情があって出席できなかったのですが、それも残念でした。伝え聞く情報では、宣伝費がないなかでがんばってるみたいな、こっちとしては百も承知なやりとりで終わっていたようで。

別に、制作サイドを非難する気はないのですが、根本的なところでどうしても意識転換してほしい部分があります。
それはご自身でも仰っていた通り、もう少しファンを信じてほしいということ。
金も人手もなく状況が行き詰って感じられるのは、制作サイドだけで状況をなんとかしようと考えているからです。

ぶっちゃけ、ファンをもう少し利用してしまえばいいんですよ。

この映画には、自分で映画館に上映を掛けあったり、サイトで随時情報を取り上げたり、自分で宣伝広告まで作る人がいるんですから。
ファンのほうから、積極的に宣伝に参加できるような状況を制作サイドが用意するだけで、事態はずいぶん変わるはずなんです。

もし、バウスシアターでの上映が実現していたら、周辺地域に住む著名人に観賞を呼びかけたり、アニメイトなんかで上映案内してもらったり、手立てはいろいろ考えついてたんですよ。
どうにも、宣伝や配給はプロである自分たちの仕事なんだ、って発想から脱け出せていない気がします。

けど、この映画が現在の状況まで漕ぎつけているのって、宣伝費があったころの配給の仕事より、草の根で支え続けたファンのちからの方がよほど大きいでしょうに。
金なんかなくても、作品を広められる方法はあるんですよ。

ファンのみなさん、ちからを貸して下さいって、なんで言ってくれないんでしょうねえ。

◆すがりさん
こんにちは。

>それはご自身でも仰っていた通り、もう少しファンを信じてほしいということ。

あんな、監督に踏み絵を踏ませるようなことやっていれば信じて貰えないのも仕方ないと思いました。

>もし、バウスシアターでの上映が実現していたら

すがりさんの提案自体は否定しませんが、吉祥寺から阿佐ヶ谷まで電車で10分とかかりません。
それを「吉祥寺ならうまくいったはず」というのは正直あまり説得力が感じられません。

今回の“行き違い”は、いろんなファンが、いろんなスタンス、アプローチでこの映画を盛り上げたいと考えている中で、その交通整理をすることの難しさを物語っています。
個人的には、今回の問題はファンの側の「自分が支えてやっている」という自惚れが生んだものだと感じました。
正直なところ、自分の考えが通らないからといって無理強いするようなことが横行するくらいなら、いっそのことひっそりと上映を終えた方が、この映画にとって幸せなんじゃないかと思いました。
DVDも出せないなら、出さなくてもいい。そんなものはここ最近に出てきたメディアで、昔は好きな映画は自分の記憶に刻んでおくことが当たり前だったですから。
もちろん出せるなら出して欲しいと思っていますが、それに固執する理由はないということです。

たしかに、この映画はファンの側の思い入れが強すぎるっていうのはあるでしょうね…。

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